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■ 真空管アンプの整流回路

傍熱全波整流管による回路
直熱全波整流管による回路
ダンパー管による回路
ダイオードによる回路

■ 傍熱全波整流管による回路

真空管アンプの整流回路としてよく使われる、傍熱全波整流管による整流回路です。
傍熱管ですから、電圧が立ち上がるのに時間がかかります。
5AR4(GZ34)がよく使われます。
図中のR1はピーク電流の測定、出力電圧の調整、ピーク電流の低減などのために使います。
図中のC1の容量は10μF〜50μF程度とし、ピーク電流をおさえます。 リップル電圧をおさえるためにC1の容量を大きくし過ぎると整流管を壊すことがあります。 リップルをおさえるには、次段のLとC2の容量を大きくします。
 
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■ 直熱全波整流管による回路

真空管アンプの整流回路として傍熱整流管と同様によく使われる、直熱全波整流管による整流回路です。
直熱管ですから、すぐに電圧が立ち上がります。 傍熱整流管より出力電圧はやや低くなります。
5U4G、5U4GB、5Y3GTがよく使われます。
図中のR1はピーク電流の測定、出力電圧の調整、ピーク電流の低減などのために使います。
図中のC1の容量は10μF〜50μF程度とし、ピーク電流をおさえます。 リップル電圧をおさえるためにC1の容量を大きくし過ぎると整流管を壊すことがあります。 リップルをおさえるには、次段のLとC2の容量を大きくします。
 
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■ ダンパー管による回路

テレビ用に使われていた、ダンパー管による整流回路です。
特性は傍熱整流管に近いものになります。
6BW3、6CG3、6DW4Bなどが入手可能です。
図中のR1はピーク電流の測定、出力電圧の調整、ピーク電流の低減などのために使います。
図中のC1の容量は10μF〜50μF程度とし、ピーク電流をおさえます。 リップル電圧をおさえるためにC1の容量を大きくし過ぎると整流管を壊すことがあります。 リップルをおさえるには、次段のLとC2の容量を大きくします。 図中、ダンパー管のヒーター片側をカソードに接続していますが、ヒーター・カソード間耐圧が許せば、他の真空管ヒーターと共通にできます。
 
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■ ダイオードによる回路

半導体ダイオードによる整流回路です。 価格が安く、寿命が長いのでよく使われます。 しかし、ダイオードには逆電流が流れてノイズが発生するという欠点があります。 これを低減するためには、ファーストリカバリタイプや、高電圧用ショットキーバリアタイプ(高価)のダイオードを使います。
整流管に比べて内部抵抗が小さいため、出力電圧は最も高くなります。
図中のR1はピーク電流の測定、出力電圧の調整、ピーク電流の低減などのために使います。 整流管をダイオードに置き換える場合は、このR1の抵抗値を調整して同一の出力電圧が出るようにします。
図中のC1の容量は整流管による回路に比べて大きくでき、50μFから470μF程度としてリップル電圧を小さくおさえることができます。 さらにリップルをおさえるには、次段のLとC2の容量を大きくします。 図中、整流管のヒーター用巻線は当然のことながら、不要になります。
 
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