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■ CR型トーンコントロール回路
- 低域や高域の量をコントロールするための回路です。
- 回路は、低出力インピーダンス回路で駆動し、高入力インピーダンス回路で受けます。
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- <回路1>
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左図の回路は、低域や高域を1kHzを中心に変化させる定数となっています。 抵抗値は真空管アンプ用には、大きめの値とします。 ボリュームはA型を使用します。
低域が上昇をはじめる周波数:約700Hz
(fc=1/2πCRで概算、Cは0.022μF、Rは10KΩ)
高域が下降をはじめる周波数:約1000Hz
(fc=1/2πCRで概算、Cは0.0015μF、Rは100KΩ)
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- <回路2>
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左図の回路は、回路1のBASS側から出力への抵抗を取り除いたものです。 低域や高域の変化が始まる周波数は同じく1kHz近辺となっています。 古典的な特性となりますが、変化量は十分で、自然なコントロール感が得られます。
低域が上昇をはじめる周波数:約700Hz
(fc=1/2πCRで概算、Cは0.022μF、Rは10KΩ)
高域が下降をはじめる周波数:約1600Hz
(fc=1/2πCRで概算、Cは0.01μF、Rは10KΩ)
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- <回路3>
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左図の回路は、回路2のコンデンサ容量を変えたものです。 低域の変化が始まる周波数は低い側に、高域の変化が始まる周波数は高い側に移動しています。 中音域の音質変化を抑えたものですが、変化量はやや不足するように感じる場合があります。
低域が上昇をはじめる周波数:約300Hz
(fc=1/2πCRで概算、Cは0.047μF、Rは10KΩ)
高域が下降をはじめる周波数:約3000Hz
(fc=1/2πCRで概算、Cは0.0047μF、Rは10KΩ)
回路2→回路3では、BASS側のコンデンサ容量を約2倍に、TREBLE側のコンデンサ容量を約1/2倍にして上昇下降をはじめる周波数をずらしています。
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- <回路4>
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左図の回路は、回路2からTREBLE側の回路を取り去り、BASS側もブーストのみとしたものです。ボリュームは左一杯回しきった位置がフラットになります。
低域が上昇をはじめる周波数:約700Hz
(fc=1/2πCRで概算、Cは0.022μF、Rは10KΩ)
BASSはブーストのみ使用し、TREBLEはフラットのままでよい場合は、おすすめの回路です。
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